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2006年4月活動記録   

<4月30日(日)>今シーズン炭焼原木伐り出し終了 黒川・石打谷
今シーズン最終公式活動報告: <写真・文  N特派員> 
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       黒川のエドヒガン            
                              黒川のクヌギ林を背景にした棚田e0049740_1839551.jpg 

 4月30日、夏日を思わせる暑い天候の中「石打谷」からの索道や機材の撤収作業が行われました。
この山での作業開始時に私は索道設置作業を手伝って大変な苦労を見てきました。
その時「索道を手伝った人は、撤収作業も担当が回ってくるよ!」と冗談をいわれましたが、そのとおりになりました。
 原木を伐り出した山から作業場まで張られたケーブルを次々と巻きとった後、ケーブルをガイドしていたたくさんの滑車をはずし、最後に主ケーブルを機械と人力で回収する大変な作業です。ご苦労様です。
(残念ながら昨日からの筋肉痛がひどくなってリタイアしましたが)
 原木を山から伐り出し、炭用とシイタケ用を見分けてラックにいれる単純な作業に見えますが、樹皮を見て区別することはなかなか難しいのです。
今シーズンに得た知識・技術を来シーズンにさらに伸ばしていき窯主さんの手助けができれば!と思っています。(N記)
       ・・・・・・・・・・・・・
  昨年11月に始まった炭焼関連作業も、黒川窯で、あと3窯ほど焼いて今シーズンは終了です。私達が手伝ってきた黒川窯での原木伐り出しは、今日で終了しました。
この日の活動記録は「取り」を務めてくれたNさんに書いてもらうことにしています。
5月1日、11時になっても原稿が送られて来ません。携帯に電話すると、「腰を痛めて、医者に来ている。昨日も午前中で引き上げた」ということです。
「それ!みたことか。年寄りの冷や水・・・」なんて声が外野から飛んできそうですね。とんでもない!Nさんが腰を痛めたのは山仕事で・・・、そうではありません。
菊炭友の会のメンバー全員、今シーズンも大禍なく乗り切りました。疲れて翌日、足を引きずる程度のことは有りましたが・・・。
Nさんの腰痛はサッカーです。Nさんはサッカーの公式審判員をしていて、今も続けています。
あの歳で!グラウンドを走り回るのです。トシヨリ ノ ヒヤミズ デスヨネ~。
 後ほど、公式活動記録を送ってくれるでしょうから、到着次第、掲載します。お楽しみに。

 黒川窯のご家族は4月頃から、炭焼関連作業の合間を縫って、田畑の準備作業を始めておられました。これから本格的に農作業にかかられます。
 1年を通して休む暇なく仕事が続きます。                
                     稲の種蒔き機です。
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<4月26日(水)>17年度炭焼打ち上げ会妙見演習林 
10時~15時
 黒川窯で、後、数日作業が残っていますが、今日打ち上げを実施しました。
菊炭友の会の数少ない女性会員のKさんから「作業には参加できなかったけれど、ブログで活動の詳細を知らせてもらい、皆さんと同じ感動を味わわせて頂いたお礼に、ご馳走したい」との申し出があり、お言葉に甘えて今日の日となりました。
 久し振りに妙見演習林に13人が集合、コバノミツバツツジが咲き誇り、ヤマガラが飛びまわる中で、思いのほかの沢山の料理に全員感激、しっかり頂きました。e0049740_18272445.jpg



揚げだし高野
たらこ人参
伊達巻




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薬飯
炊き込みご飯(八戸のいちご煮汁入り)





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豚肉のパイン煮
赤飯
じゃこ大豆




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中華風春巻
豚肉のふき巻き
ふきの葉の佃煮
紫花豆の甘煮




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赤蕪の漬物
かぼちゃサラダ
チョコレートケーキ

そして写真にはありませんが
鯖のへしこの炭火焼



ご覧の通り、大変なご馳走です。
「菊炭友の会で料理教室を開こうか」と会員から思わず声が出ました。
全員が心から感謝しています。本当にご馳走様でした。
        コバノミツバツツジ                    ヤマブキ
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<4月17日(月)>台場クヌギについて考える

 北摂のクヌギ林には愛称”山親父”と呼ばれる『台場クヌギ』があちこちで見られます。
それぞれが異なった形をしていて、実に面白く、見飽きることがありません。しばらく山を離れていると、彼らに会うためだけに山へ入りたくなるほどです。

 若木を育てながら生きてきたから「山オヤジ」ではなく「母なる木」だと言う意見もありますが、私はやはり「親父」の印象ですね。
山の薄暗がりの中で対峙する時、自然と「ご無沙汰、元気だった?」と呟いていますし、彼も「久し振り、元気そうだね」とボソボソと答えてくれているようです。そして、暫く心の中で会話を交わします。口数は少ないけれど言葉は重い・・・。これは男同士の関係でしょう。

 これだけ親近感を感じる相手ではあるけれど「何者なのか?」という疑問が、未だに解消しません。本当は、ここで自説を打ち立てたい気持ちで一杯ですが、それさえまとまっていません。
「鹿の食害から新芽を守る為に、鹿のとどかない位置で伐った」という説に疑問を持ち続けたまま、この原稿に取り掛かっています。
 過去にも何度か説明しました「萌芽更新・萌芽再生」という再生産システムの中で『台場クヌギ』はなくてはならぬものです。『菊炭』を守るということは『クヌギ』を守ることであり、そのためには『台場クヌギ』も守らないといけません。
今日は、私の疑問は棚上げにしたまま、種々の『台場クヌギ』についてまとめてみましょう。

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 これまで出合った『台場クヌギ』のなかで、最も印象の強かった樹です。
ここまで、大きい台場は炭の原木採取としては埒外です。

木はどのように成長するのか
 台場クヌギについて考える前に、基礎知識として木の成長に付いて説明しておきます。
木は背が高くなる『伸長成長』と、太くなる『肥大成長』の二つの成長が有ります。
伸長成長は、木の先の方、枝や根を伸ばして行く成長で、肥大伸長は幹や枝を太くしていく成長です。肥大成長は、その木が生きている間続きますが、伸長成長はその木の寿命の3分の1程度の樹齢で止まるといわれています。e0049740_16282633.jpg
 左のような木を公園や街路樹でよく見かけます。剪定したあと、伐った枝の残りの部分を覆うように肥大成長しています。そして、何年か後には幹に取り込まれてしまいます。
 このように成長することを活かして、良い木材を作る為、杉や檜の「枝打ち」がおこなわれるのでしょう。

 ここで言いたい事は、根から仮に50cm位の位置で伐ったとして、その伐り跡は50cmのままで、1mの高さに成長するようなことはないということです。


鹿の食害を避ける高さとは
 下の写真は、奈良公園で『デイア(鹿)・ライン』と呼ばれている光景です。
鹿が届く範囲の植物は毒草以外は全て食べ尽くされる。その為、遠くまで見通せるようになっています。
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 樹皮まで、食害に合うので、金網で防護されています。 
写真で見るとおり鹿の食害を避けるには、人の背丈ほどの高さはないと駄目ですね。 
 台場クヌギでも、人の背丈に並ぶ物となると、かなり、古い木で見られるくらいで、そう多くはありません。


台場クヌギのいろいろ
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左の台場は、私の背丈を越える高さがあります。地際からスラリと伸びて、伐り跡の瘤は、上の方で初めて出てきます。このような台場を見ると、鹿の食害対策だと言うのを、なるほどと思います。



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この台場の高さは1.3m位です。
e0049740_19574279.jpg地際から伐り跡の瘤を数えてみると少なくとも7回は伐っています。10年サイクルで伐ったとして、最低70年。と考えると樹齢100年近くなるのでは・・・。これは鹿対策でないことは明らかです。前回より少し上を伐って行った結果として、この高さになったということでしょう。
 このような、瘤だらけの台場は沢山あります。(もしかして、このようなのは『台場』とは言わないのかと思うほどです。)








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下の2枚の写真は、1.3m位の高さの台場クヌギの林です。
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 私の疑問は簡単に言えば、上記2種類の台場があることが原因です。しかも、鹿対策と思いたくなる台場の殆どが、地主が違うサイメ(注)を示す位置にある場合が多く、しかも、鹿がとどく高さをはるかに越えている物が多いからです。

(注)サイメ:さいめ[際目・境目](サカイメの転か)所有地などの境界。(広辞苑)

山仕事に関わる言葉は、口承文化的で文字ではどう書くのか分らない言葉が多い中、サイメは辞書にも出ていました。

e0049740_2159845.jpg 左の木は何だと思いますか?
残念ながら、この木の名前は私は勿論、その場に居合わせた3人とも知りませんでした。
 この木は、山の十字路の標識です。4人の地主の山が接触する交差点を示しています。木の枝がそれを示すように、木の特性を活かして伐採し、標識化しているのです。
このようなものを見ると、サイメにある台場クヌギは鹿対策というより標識として細工されたと思いたくなるのです。


 今1度、「台場は鹿対策」と話してくれた90歳に近い黒川の長老を訪ねて議論してこようと思います。

1.鹿の食害対策   2.下刈りをするときに萌芽を誤って伐らない為   3.下刈りを省略する為   4.標識として   5.のこぎりで伐りやすい位置で伐っていて次第に高くなった
等など、複数の理由が有ったのでしょうね。

理屈は、さて置いて台場クヌギの形を楽しんで見ましょう。e0049740_22264055.jpge0049740_22271268.jpg
















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<4月 9日(日)>妙見演習林『歩む会』10周年記念総会
10時~15時
  さすが、10周年記念総会です。会員25名、ジュニア4名。初めてお目にかかる方も多く、また随分、久し振りの方も参加されました。
  懇親会では、野草料理を堪能しました。
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<4月6日(木)>黒川窯支援活動黒川・石打谷 原木伐出し
8時~17時
  1日に、蕾が膨らみかけているのかなと思った桜が、今日はもう満開でした。
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 谷越えで木を搬出する為の索道が敷設されました。
索道敷設作業の3日、当番のKさん、作業中に猪に遭遇したそうです。子供のようだったけれど、飛び出してきて「怖かった!」と・・。(猪の子供のことをウリボーと言うそうです)
 猪は尾根筋の日当たりの良い所に落ち葉を敷き詰めて寝床にしているそうです。
私たちの昼寝は地面に敷いたブルーシートの上とか、切り倒した木の上で横になります。
猪の方が快適のよう・・・。
  索道に沿うように、ジェット機の飛行雲が出来ました。
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何本かを束ねて山の上から下の作業場まで搬出します。
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索道を稼動させる為の、集材機と種々の滑車類です。
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 索道は本線が言わば魚の背骨のように、山の上から作業場まで通っています。木は本線に沿って運ばれます。
本線から支線が、魚の横骨のように左右に自在に伸びます。
何本かの木を束ねたワイヤーを支線に接続し、それをウインチで本線へ引き寄せ、そして本線に沿って下へ運びます。
山の上の作業者からトランシーバで下のウインチ操縦者に指示を出し仕事を進めて行きます。「ハイ!赤、マイテー」とか「白、アゲテー」とか簡単な言葉でのやりとりです。
赤とは支線、白は本線のことです。お互い姿が見えず、声を頼りに作業をしているわけで、息が合わないとスムーズに行きません。
 下の作業者は、作業のし易い位置に木を着地させる為、手振りでウインチの操縦者に指示を出します。
 本線の長さは、その状況により様々ですが、ここ石打谷では300m位でしょうか。

<4月1日(土)>黒川窯支援活動黒川・石打谷 クヌギ切り出し準備
8時~17時
 久し振りに、黒川に帰って来ました。黒川窯の原木の調達は今日から4番目の山に移動しました。石打谷という所です。
 さすが、春ですね。山の匂いが違ってきました。スミレが咲いています。トカゲが見つからぬよう擬態をしているつもりになっています。鶯が鳴いています。昼食後、昼寝をしていると沢のせせらぎの音が聞こえます。遠くで飛行機の音が聞こえます。
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  クヌギがある所、窯ありでしょうか。ここにも窯が、しかも完全な形で残っています。
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  窯の中です。まるで、現役の窯のようです。
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今日の作業は切り出しにはつきものの背丈ほどの笹薮を切り開いて、作業場を確保すること、ユンボで搬出路を造ること・・・
そして、ここの特徴は山の上から谷越えで搬出しなければならないことです。つまり索道(さくどう)を敷設しなければなりません。
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同じ位置から、ズームさせた写真2枚です。木は既に伐倒してあります。索道というのはロープウエイのようなものです。山の上から木を吊るして降ろしてきます。
その様子は次回報告しましょう。

by cn1397 | 2006-03-26 22:36 | 2006年4月活動記録 | Comments(0)