2007年3月活動記録
2007年 02月 11日
8時30分~17時
この火は熱い!ガスならこんなに熱くはない。火そのものが噴出しています。10分経っても止まりません。初体験です。
焚口をレンガで塞ぐ。ブリキ板を盾にMさんが挑戦します。熱い!火の手は激しさを増します。
私が横から手を入れます。二人掛かりで、必死の思いで焚口の半分ほどレンガを積むと、サ~ット火が引きました。ふ~っ!でした。
今朝、9時に窯を開き、炭を出し、次に焼く木を入れ、11時30分に点火。そして、16時にこの騒ぎです。16時30分には焚口のメンヌリを終わりました。
この窯での、第4回目の炭焼です。30日に炭出しの予定です。
前回の報告です。炭の収量は2回目より劣ります。これが全てです。砕けた炭は、赤い網の袋と米袋に入れました。
しかし!ご覧下さい!
クヌギの炭、菊炭です。
上手く焼けた部分もあります。
クドサシまで時間がかかったことにより、灰になった部分が多かった。その原因は、やはり空気穴の絞り過ぎだったと、結論付けたいと思います。
クヌギが多かったので大事に焼かなければという思いが裏目に出ました。
私事ですが、これは私です。
見て頂きたいのは、頭巾です。
これは、本物の防空頭巾です。
結婚した頃は、地震が頻発する東京に住んでいて、家内の嫁入り道具の中に入っていたものです。
末娘の婿殿に自分の頭巾をと義父が入れてくれたものです。
義父の名前が記入してあります。
まさか、婿殿が炭焼で使うことになるとは・・・、あの世で苦笑いしていることでしょう。
嫁入り道具が、今頃出てくるとは、我が家の物持ちの良さに驚かされます。
<3月13日(火)>黒川・桜の森50 クドサシ 炭材調整
6時~17時
疲れました~。訳が分らなくなりました。
今朝も、5時に起床、6時には窯の所に居ました。即、クドサシが出来ると思って・・・。
左の写真は今朝6時の煙突からの煙の状況です。
クドサシが出来たのは・・・いや!強引にやったのはメンヌリ94時間30分経過後の今日15時でした。
窯の温度が400℃に達した時がクドサシのタイミングです。400℃を測定するには温度計が必要ですが、簡便法として、煙突の出口にマッチをかざし、三つ数えて、マッチが発火すれば400℃と言われています。
15時、マッチが発火したのは六つ目。
もう~、待ちくたびれました。それに、レンガを積んだ部分の粘土を剥がし、隙間から窯の内部を覗くと大きな赤くなった塊が見えます。これは、最後は灰になるのでは・・・炭になるのなら炭材の1本々々が見えるのでは・・・、思いは巡ります。
結果は、20日と設定した、炭出しの結果を見るしかありません。予想も出来ません。
前回は、そこそこの炭が焼けたのに、空気穴を絞り過ぎたらしい自覚はあるのですが、煙道を少し狭めることにより、こんなにも調子が変わってしまうのかと、恐れ入っています。
今日の主活動は、黒川自治会、山係のMさんのご好意でMさん管理の山で炭材の調整をさせて頂くことです。
1年ぶりです、炭材調整の為に皆伐作業をするのは。
桜の森で出来た友人のOさんが、昨日「明日蔓を伐っといてやるわ」と言われたのですが、その伐り方を見て下さい! 何時も神事をやる場所のエノキです。
そして、その隣の山桜です。
何処に居るか分りますか?
こんな方法でとは思ってもいませんでした。
まるで、サーカスを見ているようです。
「山桜は、もう緑の葉が出てたでー」
そうですか!
桜が活動を始めていますか。
さぁ!
どんな森の姿が見られるでしょうか。
<3月12日(月)>黒川・桜の森49 クドサシ
6時10分~
滅多に使用しない目覚まし時計、セット間違いか予定の時刻に鳴らず、やや、遅れ気味で現地へ。6時前の薄明かり、小雪が舞う道路、車を飛ばしながら考えました。
昔の人は標高500mもの山の上にある窯で、どうしていただろう・・・、今でも、近くにある窯でありながら、結構、負担なのに・・・。
まあ~、上手く行ったと言うか、絞り過ぎたと言うべきか、6時15分現在、未だに、もくもくと煙が出ています。
根は切れています。(煙が噴出している根元の部分が透明になっている状態を、「根が切れる」と言います。)
これから、煙が紫色に変化し、そして止まり、それから暫くおいてクドサシです。
今朝、集まったのはMさん、ジローさんとの3人。
10時に出直すことにし、朝食を摂りに帰宅しました。予定では、朝めし前にクドサシだったのに・・・。まだまだ超未熟ですね。
参考に、今回、絞り過ぎたかと思える空気穴の状態を時系列で表示します。
10日8時10分(メンヌリ後、16時間経過)
9日17時前に右側に小石2個を入れ退出。
それに、左側に大き目の石を入れました。
10日17時20分(メンヌリ後、25時間経過)
これが絞り過ぎだった?
12日13時30分(メンヌリ後、71時間経過)
最大限に絞りました。
同時に煙突も半分に・・、そして15時、再度戻して、三分の一位、閉ざしました。
10時に出直して来ました。その時の、煙の状況です。依然として、モクモクです。
弁当は持って来たし、長期戦覚悟!
ゴミを集めて、焼却するとか・・・、前回の炭を砕いて土嚢袋に入れるとか・・・
イヤ~、じっと待つのは辛くて・・・。
17時過ぎ、黒川窯主がお孫さんを伴い、差し入れのお菓子を持ち、陣中見舞いに来て下さいました。そして煙を見るなり「これは明日の朝までかかる」と一刀両断。
クドサシは19時頃かと、発電機とライトの用意を始めようかと思っていた矢先でした。煙の色は紫色になっています。
窯主の一声を聞き「帰ろう!」
緊張が、一瞬に切れます。今日の1日は何だったんだ!明日また6時に出勤!と早々に帰り支度です。
原因は空気穴の絞り過ぎ。「うちでも、余程のことがないと、ここまで絞らんで」とのことです。
<3月11日(日)>黒川・桜の森48 クドサシ
9時30分~15時
驚きです。窯に入れる炭材、その時の窯の温度、天気など影響する要因は種々あるでしょうけれど、考えられる最大の違いは、煙道の穴の大きさです。今回は前回より、少し小さくしました。
それで、こんなに違いが出るとは思いもしませんでした。
前回は、メンヌリ後42時間目の朝9時には、煙は止まっており、10時にはクドサシを実行。
今回は、メンヌリ後45時間目の今日13時、クドサシの時期などまだまだと言わんばかりに、モクモクと煙が出ています。
思案のしどころ。結果、選んだ方法は、クドサシの時期を遅らせることです。うまく出来るかどうか分りませんが、空気穴をこれ以上絞れないというところまで絞り、煙突の穴も半分に絞りました。つまり燃焼速度を遅らせ、明朝までもたせようとの狙いです。
帰りに、黒川窯によりました。窯主は在宅で、炭切りをしておられました。状況を話すと「煙突はそんな絞ったらあかん。ほんのちょっとにしとかんと、明日1日、燃えとるぞー」とのことです。
またまた、困りました。名月窯では煙突も結構、絞りました。学んだことを実行しようとしますが、窯の製作者は違う意見。
窯を知っている人の意見を採用、Mさんに、開けに行ってもらいました。やはり、経験を蓄積し自分達流を編出さないと、中途半端なことばかりすることになる・・・と自戒しながら・・・明朝6時に現地集合と決め、3人は解散しました。
今日はカメラを忘れ駄文を並べました。左の写真は名月窯の燃焼が進んだ段階の煙突部分の状況です。
<3月9日(金)>黒川・桜の森47 窯出入
8時30分~17時 山空海温泉(宿泊)
100%自分達だけで焼いた炭が出て来ました。収量は上出来、土嚢袋46袋+50本位。窯としては2度目の炭焼になりますが、床がまだ充分には熱くないためか、生焼けのも少し有りました。
コナラの炭です。燃料としては、クヌギと同等に良い炭です。
やはり燃えるのが早過ぎでしょう、シットリ感がなく、ガサガサしている感じです。
早速、煙道を四分の一ほど狭く修正しました。
その為でしょう、前回は最初から快調に燃えましたが、今回は最初の1時間ほどは、グズッテ燃えてくれません。1時間半が経過した頃から、ようやく調子良く燃え、結果は5時間でメンヌリ(焚口を空気穴を残しレンガで塞ぐ作業)に辿り着きました。前回より30分多くかかっています。
メンヌリの時期が近いことを物語る煙の吹き出しです。
桜の森から車で5分もかからない所に、山空海(さんくうかい)温泉という、湯治場があります。夜は、有志8名が泊まりで祝杯をあげました。
上等の肉で、すき焼きでした。
10日17時、空気穴を更に絞りました。このままでクドサシまで行きます。
予想では明日(11日)昼前後にクドサシとなりそうです。
<3月8日(木)>黒川・桜の森46 臨時活動 明日の準備
9時30分~15時30分
有志4名で、明日の準備を完了させました。今夜は安眠できます。クドサシ用の土保管箱製作。不足していた上げ木の調整。そして、クヌギを5本伐倒しました。
先日、自治会長が「国道から見ると、整備してもらった所は、綺麗やね~。山はやっぱりああでないといけませんなぁ。」と言っておられたので、今朝、改めてシミジミと眺めてみました。
なるほど、明るく風通しの良さそうな森が見えました。画像をクリックしてご覧下さい。
<3月1日(木)>黒川・桜の森 緊急召集 炭窯クドサシ
9時~17時
炭焼工程の中で、最も重要且つ難しいのがクドサシ(窯を密封すること)のタイミングです。
焼きあがる炭の良し悪しは、この工程で決まるとのことです。
本来はこの工程に近づくと、煙の色との相談の為、四六時中注意をしていなければならないもののようです。
やはり、通いで良い炭を焼くのは無理なようです。紫色の煙、煙突の出口部分が透明になった煙など、クドサシのタイミングを計る徴候は夜の間に過ぎたようです。
朝9時に現地に着いた時点での煙突の状況です。写真では分りませんが、かなりの間を置きながら、間歇的に煙がフワッ~と出ます。
男の子です「よし、1時間後10時、クドサシ!」と宣言しました。
何の根拠もありません。ヤマカンもいいところです。私達の炭焼の師匠、名月窯の窯主の言い方だけを真似ました。
焚口を土で埋めます。 煙突に石を置くと、ワアッ~と煙が出ました。
11時焚口 及び煙突を完全に密封しました。
後は、次回活動日に窯を開け、どんな炭が出てくるかが楽しみです。
不安も期待もありません。炭焼の全工程を、自分達の判断だけでやるのは初めてですから・・・これから、経験を重ねて、ノウハウを一つ一つ蓄積して行きます。
その後です、期待とか不安は。
先輩から教われる部分は決定的なものではありません。やはり自分で経験を積み重ねて行くことが大事だと思います。ですから、菊炭友の会もメンバーも重要ポイントは自分で確認して下さい。
その重要ポイントが、昼間に来るように、それなりに努力し、今回はうまく行った!と思っていました。つまり、クドサシのタイミングは14時頃になるだろうと思っていました・・・。少ない経験から判断して。
そうすると、午前中に、クドサシのタイミングを計る徴候を観察でき、ノウハウを形成できる材料を、皆さんに持ってもらえると考えていました。そうなるはずでした。過去の炭焼のデーターと照らし合うと。
この窯は、燃えるのが少し早いように思われます。これで、良い炭が焼ければ大変効率の良い窯と言えるでしょうけど・・。その意味で、炭出しの日が楽しみです。少し、遅いですが次の活動日の9日に出します。
実は、クドサシのタイミングが来るまでに、全員で窯前の屋根工事と次回分の炭材の調整を完了しようと思っていました。
しかし、朝からクドサシとなり、おまけに今日の参加者は3人だけ。屋根か炭材かどちらかでも完了できれば・・・と思っていましたが、結果は両方完了!大儲けした感じです。
MさんとKさんで屋根工事。私が炭材調整。
7日頃、臨時召集が必要かなと思っていただけに、今日での終了は本当に嬉しいです。
両方の成果を写真で報告します。
<今回の炭焼に関するデーター>
2月27日 ( ポイント )
8時30分~9時20分 炭出し。窯の中2名。
窯主による窯内清掃仕上げ (窯内の灰を除去)
9時30分~11時 木入れ。窯の中2名。 (隙間を作らない)
11時 点火 (焚き木は少しづつ)
14時30分 焚口より出火(ヌカ火) (出火する徴候)
15時 焚口レンガ積み開始(メンヌリ) (上部は念入りに)
15時30分 焚口閉鎖(面塗り?完了) (閉鎖のタイミング)
16時20分 帰り際に空気穴を絞る(三分の一位) (絞る 〃 )
2月28日
9時30分 空気穴を絞る(開口部が三分の一弱位) (絞るタイミング)
順調に燃える
3月 1日
9時 既にクドサシのタイミングになっている? (クドサシの徴候)
10時 密封作業開始 (土はシッカリと)
11時 クドサシ完了
<2月27日(火)>黒川・桜の森45 第1回炭出及び第2回炭焼
8時30分~16時30分
15日に木を入れて、2週間近くなり、 不安と期待を込めて、窯の焚口を密封していた土を掘り返します。
炭出し予定の23日に、口を開けると、まだ火が有り、急遽、口を埋め戻し4日目。今日、出せなければ・・・ 悲壮感もチョッピリ。
8時30分集合が、気が急き、8時30分には、焚口の土を掘り返していました。
窯製作者の黒川窯々主も同じような気持ちでしょうか、来られるなり「はよ、開け!」
窯が完成し、第1回目の炭焼、窯を暖めるのが目的なので、クヌギ、コナラのような良質の炭材は入れていません。
クヌギ、コナラは原木の形のままで炭になります。他の木はご覧の通り、砕けた炭で窯から出て来ました。何本かコナラが入っていましたね。
今日の収量は土嚢袋37袋。引き取り手が決まっています。予約は100袋です。
炭を出し、窯の掃除をし、炭材の窯への入れ方について、簡単なアドバイスを済ませ「今晩は、皆なで一杯飲めよ!」と言って、窯主は帰って行かれました。言葉だけ置いて・・・
さあ!これからが私達の炭焼です。 9時20分、炭材を窯に入れ始めます。
点火後30分と 1時間後です。極めて順調!
ノウハウを吸収すべく、シッカリ観察した効果アリ!デスネ。
夫人と同じく5時間でイケるかも・・・と調子に乗っていると油断大敵!
火が出ました!
焚き始めて3時間半。なるほど、黄色味を帯びて喉を刺すような煙はもくもくと出始めていました。
だが、3時間半位で火が出るなんて予想もしていません。
焚き木を少し引くと、火は止まりましたが・・・さあ!この後の処置方法を知りません。
携帯で、窯主夫人にSOS。「あと30分位、チョロチョロと焚いて、口を閉じれば良い」とのアドバイス。その通りしました。
焚口をレンガ1個分の空気穴を残し、レンガと粘土で閉鎖します。
閉鎖終了15時30分。
点火から閉鎖まで4時間半。信じられない早さです。
これは名人技ですね。
自惚れて~。イイ炭が焼けたらの話ですね。
炭焼が続く一方、先日伐倒したクヌギを炭材としての玉切りと、上げ木の調整作業が進みます。
帰り際の、焚口と 煙突から出る煙の様子です。
翌朝(28日)9時の状況 快調です。いい風景ですね。
# by cn1397 | 2007-02-11 10:27 | 2007年3月活動記録 | Comments(0)